時間を把握し、面接と仕事の見直しへ。
まず実際の労働時間を把握し、面接指導等の対象と相談が必要な人を確認します。医師面接を手配するだけでなく、業務量や勤務の調整まで進めることが会社の対応です。
実際の労働時間と、適用される制度を確認する
タイムカード、入退場、パソコンの使用記録等を使い、自己申告と食い違う場合も実態を確認します。面接指導のための時間把握と、残業代の計算や36協定の管理は関係しますが、同じ判定表だけで済ませないでください。
一般の労働者の面接指導では、休憩を除き週40時間を超えて労働した時間が1か月80時間を超え、疲労の蓄積が認められる方から申出があった場合が対象です。月80時間を超えた労働者には、速やかにその時間の情報を通知します。
対象者へ案内し、申し出や相談を受ける
時間の通知と合わせて、面接の目的、申出先、方法、日程調整の流れを伝えます。申出がない場合にも、疲労や不調の相談窓口を案内し、業務の偏りや休息を確認してください。80時間以下なら健康上の問題がない、という線引きではありません。
申出がないときは、案内が届いているか、申出先や面接の目的が伝わっているかを確かめます。「忙しくて時間が取れない」場合は日程や業務の調整を検討し、情報がどう扱われるかへの不安には取扱いを説明します。申出の有無だけで、仕事量や休息の問題を放置しないでください。
医師への依頼と、渡す情報を準備する
契約中の産業医等へ面接を依頼します。医師がいない場合は、地域産業保健センターの対象・受付状況や、外部の面接指導を行う医師への依頼を確認します。健診結果の書面判定だけのサービスとは依頼内容が異なります。
- 対象者の労働時間、直近の業務量、休日・休息の状況。
- 仕事の内容、夜勤・出張・運転等、負担を把握する情報。
- 本人の申出や疲労の状況など、面接に必要な情報。
- 面接後の意見の受取方法と、勤務の見直しを担当する人。
申出に基づく面接指導は、申出後、遅滞なく(概ね1か月以内に)実施します。面接後の医師の意見聴取も、遅滞なく(概ね1か月以内に)行います。
産業医がいない・契約先が対応できない場合は、面接指導の依頼先、問い合わせ内容、費用の確認方法をご覧ください。
医師の意見を、勤務と仕事の見直しにつなぐ
勤務時間の短縮、夜勤・出張の調整、仕事量や配置の見直し等を検討し、本人と話し合って実施します。健康確保のための面接指導の記録は5年間保存します。
「面接を済ませたので完了」ではなく、次の月も同じ人へ仕事が集中していないかを確認します。個人の健康情報を広げず、委員会等では業務の偏りや対策の実施状況を取り上げます。
現場と、何をいつから変えるかを決める
| 決めること | 具体化する例 |
|---|---|
| 勤務・仕事の変更 | 医師の意見を踏まえ、残業を減らすだけでなく、外す仕事、引き継ぐ相手、納期の変更まで決める |
| 開始日と担当 | 本人への説明、勤務表の変更、取引先や他部署との調整を誰が行うか決める |
| 再確認の時期 | 医師が示した時期等を踏まえ、実際の労働時間・休息と本人の負担を確認する日を決める |
例えば残業を減らす対応なら、「早く帰るよう伝える」だけでは仕事が残ります。上司と仕事の優先順位を確認し、一時的に止める仕事、分担する仕事、納期を変える仕事を具体的にします。
現場から「対応できない」と言われたら
難しい仕事・時間帯・人員条件を整理し、別の業務分担や期限変更などの代替案を検討します。その条件を本人と医師に伝え、必要な配慮を確保できるか再確認します。会社の都合だけで医師の意見を省いたり、本人の同意だけで負担を続けさせたりせず、判断に必要な情報をそろえて進めます。
委員会等で扱うときは、個人の病名や面接内容ではなく、仕事が集中する部署・時期、調整を妨げる工程、対策後の労働時間の変化を材料にします。提案を受けて会社が何を実施し、いつ結果を確かめるかまでつなげてください。
確認に使える公的資料
内容確認:2026年10月。対象・手続の詳細は、上記の最新資料と管轄の窓口で確認してください。