WELLNESTRUST / 衛生講話
暑くなる前に、体調と作業の両方を整える
急に暑くなった日や、休み明けの作業では、いつもと同じ仕事でも体への負担が増えます。本人の体調管理に加え、休憩できる場所、作業時間、異変を伝える方法を職場で確かめましょう。
暑さへの備えは、気温だけで決めない
湿度・日差し・作業の強さも、体への負担に関わります。
- 作業場所の暑さは、暑さ指数(WBGT)も使って確認します。
- 屋内でも、熱源や通気の悪さによって熱中症は起こり得ます。
天気予報の気温と、実際に働く場所の暑さは一致しません。測る場所や時刻を決め、作業内容や服装も含めて判断することが大切です。
暑さに慣れるまでの負担を小さくする
初日から、普段どおりの量をこなそうとしない。
- 暑い環境での作業時間・強度を段階的に増やします。
- 新しく入った人、長い休みの後の人にも配慮します。
体が暑さに慣れることを暑熱順化といいます。ただし、慣れていれば安全という意味ではありません。暑さへの慣れを目的に、無理な運動や高温環境への滞在を続けないでください。
作業前の体調確認が、相談のきっかけになる
眠れていない、食べられない、体調が悪い日は早めに申告。
- 睡眠不足、発熱、下痢、前日の多量の飲酒などを確認します。
- 治療中の病気や服薬がある場合は、主治医・産業医に相談します。
病名や薬の名前を朝礼で全員に話す必要はありません。個別に相談できる相手と方法を用意し、必要に応じて作業の変更を検討します。本人の申告だけに頼らず、周囲も様子を見ます。
水分を取れる場所とタイミングが必要
「こまめに飲もう」を、実際に飲める仕事の進め方へ。
- 飲料を手の届く場所に用意し、作業の区切りで補給します。
- 多量に汗をかく作業では、塩分の補給も含めて計画します。
必要な量は発汗や作業条件で変わります。水分・塩分の制限を受けている人は、自己判断で増やさず主治医に確認してください。補給の準備だけで、休憩や暑さの低減を省くことはできません。
休憩は、体を冷やせる場所で
休む時間と場所を、作業計画に組み込む。
- 冷房のある場所や日陰など、作業場所から離れて休める環境を確保します。
- 暑さや作業の負担に応じて、作業時間の短縮・交代を検討します。
忙しい日ほど休憩が後回しにならないよう、交代要員や声をかける担当を決めます。休憩場所まで遠い場合は、移動を含めて無理のない計画になっているか確認します。
異変を見つけたら、作業を止めて知らせる
めまい、頭痛、吐き気、いつもと違う受け答えを見過ごさない。
- 涼しい場所へ移し、体を冷やしながら、決めた連絡先に知らせます。
- 意識がおかしい、自力で飲めないなどの場合は、直ちに救急要請します。
本人が「大丈夫」と言っていても、周囲から見て異常がある場合はそのまま作業を続けさせないことが重要です。一人で帰宅させたり、様子を見るために放置したりせず、職場の対応手順に従って医療につなぎます。
報告先と対応手順を、現場の全員が知っている
2025年施行の義務化に対応し、2026年の指針も確認。
- 対象となる作業では、報告体制、重篤化を防ぐ手順、その周知が必要です。
- 対象の目安はWBGT28℃以上または気温31℃以上で、連続1時間以上または1日4時間超が見込まれる作業です。
この数値を下回れば安全という境界ではありません。職場の条件に応じた予防は引き続き必要です。掲示した連絡先がつながるか、担当者不在時に誰が対応するかも確認します。
職場で確認する4項目
点数で安全を判定せず、未整備の箇所を一つずつ直します。
- 暑さを確認する担当と、作業を変更する基準がある。
- 飲料・休憩場所・報告先・救急対応手順を現場で確認できる。
確認項目は、①作業場所の暑さ、②作業時間と休憩、③体調不良の申告方法、④異常時の対応です。各項目について「担当者・不足している物・整える期限」を書き出してください。
場面で考える:休み明けの屋内作業
例:蒸し暑い倉庫で、新人が「少し頭が痛い」と話した。
- まず作業を止め、涼しい場所で冷却し、担当者へ連絡します。
- 落ち着いた後に、作業時間・休憩・暑さの確認方法を見直します。
本人の我慢や慣れの問題だけで片づけず、同じ場所で働く人にも影響がないか確認します。これは対応を考えるための例であり、実際の症状への判断は職場の手順と医療者の指示に従います。
今週決めることは、一つでよい
暑い日に体調が悪くなったとき、誰にどう伝えるか。
- 従業員は、体調不良時に知らせる相手と連絡方法を確認します。
- 管理者は、休める場所と担当者不在時の対応を確認します。
講話の最後に、実際の連絡先と休憩場所を全員で確かめてください。個人の健康情報を集める場にはせず、相談は個別に受け付けます。
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